ぶどうが山梨に根付いてから約1300年。
明治初期、甲府は日本で初めてワインを醸造した「ワイン発祥の地」として知られています。
ぶどう作りに適した盆地気候を生かして、ワイン造りが始まりました。
昭和時代に入り、日本の食文化が欧米化していく中で、ワインが食との結びつきが強いことを知り、本格的な辛口ワイン造りを研究し始めました。フランスではワイン専用品種によるワイン造りが行われ、地域ごとの気候に合わせたぶどう栽培が進められており、昭和初期に日本でもワイン専用品種の栽培を始める決断をしました。
フランスの苗木栽培家に手紙で連絡を取り、ぶどうの苗木を日本に送ってもらう手配をしました。
試行錯誤の末、甲府に苗木を運び、1936年には「サドヤ農場 善光寺」に苗木を植え、良質なぶどうが栽培できるよう研究を進めました。
栽培に成功したぶどうを使い、当時の日本ではまだ珍しかった本格的な辛口ワインの製造を開始。当初は売れ行きが厳しい状況でしたが、海外からの客人が多いレストランで取り扱われるようになり、徐々に広がっていきました。
「食と共に楽しむワインのある豊かな食卓を」という創業時の思いから、フランスのワイン専用品種の栽培にも先駆けて取り組みました。
サドヤは、山梨のワイン製造において、古くから常に前進し続けてきました。